昨日は5時間目の時間に、お別れ会をしてくれました。
子どもたちが企画してくれたゲームで遊んだ後に、プレゼント贈呈式や先生(私)からのメッセージ、くす玉オープンの時間がありました🎊
みんなで大きな円になって、爆弾ゲームやフルーツバスケットをしました。
子どもたちがずっと私の方に笑顔を向けてくれていて、実習中にあったいろんなできごとを思い出しました。
休み時間になんじゃもんじゃをしたな、両手で腕相撲をしたな、授業楽しい!って言ってくれた子もいたな、なんて思っていると、お別れが寂しくなってきました。
せっかくの楽しい会で絶対泣くものかと思い、泣くことはありませんでした。
ですが、お別れの会中にあったある出来事で、思わず目が潤むことになりました。
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まずその出来事の前に、話に出てくる子を説明します。話に出てくる子をA君、B君としましょう。
A君は、とても手のかかる子でした。授業中に宇宙に旅立つことが多い一方で、不規則発言も多い子でした。一つのことに集中するのが難しいタイプで、授業中に立ち歩くことも多い子でした。ですが、とても素直な性格で、友だちは多いようでした。
B君は、A君の隣の席の子でした。いわゆる上位2割の子で、A君のお世話をよくしている子でした。
A君はB君のことを慕っているようで、よく「Bちゃん」と呼んでいました。そしてB君も、A君のことを「Aちゃん」と呼んでいました。
学校としては友だち同士でも「〇〇さん」と呼ぶのが決まりらしく、「〇〇ちゃん」と呼び合っている2人は結構仲がいいんだなと思っていました。
B君がA君に「ノート開くよ、鉛筆落ちてるよ」と声をかけても、宇宙に旅立ってしまっているA君は無反応。慕っているB君からの声かけにも無反応になるくらい、A君は意識が違う方向に向いてしまっているのです。
そして結局、B君がA君の身の回りのことをしてくれているようでした。
そんな場面を毎日のように見ていました。
授業中に宇宙に旅立ってしまったA君に声をかけるのは、B君だけでした。
普段はA君とよく遊んでいる子どもたちですが、授業中に関しては、B君がA君のお世話をしてくれるものだと思っているようでした。
宇宙に旅立ちがちなA君はB君のことを慕っていましたが、この調子だと、B君もいつかA君のことを見捨ててしまうのではないかと思っていました。
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話はお別れ会での出来事に戻ります。
爆弾ゲームの最後に、A君で爆弾が止まりました。
A君のお題は特技披露。
A君で爆弾が止まった時点でゲームの終了時間が過ぎていたので、子どもたちはA君のことを急かします。
「A君早くしないと次のゲームの時間がなくなっちゃうよ!」「急いで!」そんな声が飛び交っています。
ですがA君はマイペースに「うーんとねぇ、えーとねぇ...」とニコニコしながら考えているようでした。
担任の先生や私はA君が回答するのを笑顔で見ていましたが、早く次のゲームをしたい子どもたちはA君のことを急かします。
そんなとき、B君がA君に向かって、「A君のいいところは周りを笑顔にできるところだよね!」と言ったのです。
思わず目が潤みました。
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不規則発言が多かったり、授業に集中できず立ち歩くことが多かったりするA君のことを、「周りを笑顔にできる子」として思っているようでした。
A君とB君の関係性に感動しました。
A君を見捨てずに、仲間として折り合いをつけて関わっているB君が本当に素敵でした。
A君にとって、B君のような友だちがいることは本当に救いだと思いましたし、この関係性がずっと続いてほしいと願いました。
いつかB君もA君に愛想を尽かしていますのではないかという心配は、必要なさそうでした。
A君とB君は、教師がみとる姿よりももっと深いところで繋がっていました。
それが垣間見えた瞬間でした。
1人でも多くの子どもに、いや子どもたち全員に、このような温かいつながりを与えられる先生になりたいと思いました。